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記憶の分類

記憶の全貌を知ることで自分の脳をコントロールする方法がわかります。

納得しないまま学習をしていてはいずれモチベーションもなくなってしまいます。

一言で記憶と言っても記憶にはその年齢と経験による分類があるのです。

記憶は大きく潜在記憶と健在記憶とに分けられます。潜在記憶は原始的な手続き記憶とプライミング記憶、そして普段みなさんが学習で使っている意味記憶というものです。

顕在記憶は意識してものを覚えようとする時の記憶、これを短期記憶といいます。そして自然と記憶してしまうエピソード記憶です。

ひとつづつ説明してゆきましょう。

まずは、手続き記憶

体が覚えている記憶です、運動脳である小脳とも関係があります。

たとえば、ハイハイしている赤ちゃんが歩けるようになること、自転車の乗り方やボールの投げ方。服の着方。一度覚えるとその行動ができるようになる記憶のことです。歩き方を忘れることはありませんよね。

プライミング記憶は入れ知恵記憶とも呼ばれます。例えば、「ピザ」を早口で十回言ってと相手に言わせた後に肘を指差して「ここは?」と言うと「ひざ」と答えてしまったり、文章の中に誤字があったとしても、作者の意図どおりに読んでしまったり理解してしまったりするミスリードされる記憶です。

意味記憶とは、みなさんが勉強して覚えている記憶です。ど忘れというのもこの意味記憶です。1966年に米国の心理学者キリアンによって分類された記憶です。

意識して記憶を引き出せるのになぜ潜在記憶かと言うと、例えば、クイズで「江戸幕府の初代将軍は誰ですか?」、と言われると「徳川家康」と答えられる人は多い思いますが、「昔の人で狸じじいって言われてた人は誰? 」と言われても情報が不十分過ぎて記憶を検索できません。十分な情報のきっかけがあって初めて記憶を顕在意識に引き出せるから潜在記憶なのです。十分な情報のきっかけがあったとしても「知ってるんだけどなぁ、喉元まで出かかってるんだけど」というど忘れもこの意味記憶です。

そして、顕在記憶の短期記憶。

短期記憶とは、文字通り短期間しか維持できない記憶です。看板の電話番号を覚えてノートに書き込む時とか、自己紹介された人の名前を覚える時とかです。

記憶する時に特別のインパクトがなければ通常30秒から数分でなくなる記憶のことです。短期記憶は覚えられる容量も個人差がほんどなく決まっていて7つまでといわています。(プラスマスナス2つの個人差はあります)。米国の心理学者ミラーが発見した「マジカルナンバー7」という法則です。曜日も7つ、ドレミの音階も7つ、と人間は無意識に7つにこだわっていたのかもしれません。です。

そして、最後がエピソード記憶です。この記憶自体歴史が浅く1972年カナダの心理学者タルビングによって発見されました。またこの記憶が人間の脳の成長の中で最後に完成する記憶脳で10歳くらいで発達する記憶です。

 

エピソード記憶はその名の通り、いつ、どこで、何をという一連のエピソードを想起する

自分の経験が付随して記憶されるもので、自由に意識的に思い出すことができる記憶

通勤、通学の道のりは一度記憶すると忘れませんよね。初めての彼女とのキスも忘れませんよね。サッカーの試合でボロ負けして泣くじゃくった記憶は忘れませよね。

つまり、覚えるのに時間がかかり、その上ど忘れする可能性がが高い意味記憶を増やすのではなく、この最上位のエピソード記憶を利用してこの短期記憶を長期記憶に変換してゆくのです。このエピソード記憶も長期間保存されると意味記憶として脳に変換される場合もあります。

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